お嬢さんの卒業式に、お母さんご自身で袴を着せてあげたい、でも、難しそう、と思われたことはありませんか?
そんな方に向けて、袴の着せ方を37枚のイラストを使って、分かりやすくお伝えしますので、是非最後までご覧ください
着物文化を学び、和裁・着付け・呉服店での販売など長年着物に携わった、わたくし、れいがワンステップずつ、丁寧にお伝えしますね。
お嬢さんの門出のお役に立てますように願いを込めました。
【卒業式】女袴は意外と簡単|ポイント
長じゅばん・着物の着丈は短めにして帯は半幅帯を使います。
袴に合わせる着物は、卒業式の式典にふさわしい柄行や色であれば、黒紋付をはじめ、振袖、訪問着や小紋を合わせても構いません。
着物の基本と種類についてはこちらを参考にしてください。
用意するもの
以下5点を用意します。
- 着物
- 長襦袢
- 袴
- 半幅帯
- 草履またはブーツ
袴セットレンタル
肌着などの和装小物
- 肌襦袢・裾除け(はだじゅばん・すそよけ)又は和装ワンピース
- 足袋(たび)
- 補正パット(ほせいぱっと)
- 衿芯(えりしん)
- 伊達締め(だてじめ)
- ウエストベルト
- コーリンベルト 2本
- 帯板(おびいた)
- 着物クリップ2つ
- 和装ブラジャー
バストの豊かな方は、和装ブラを付けることをお勧めします。
和装ブラ
あると格段に着付けがラクになる、便利な着物小物をまとめました。
では、早速袴の着付けを始めましょう。
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【卒業式】女袴は意外と簡単| 方法
1.まず、袴の着付けのときは、長襦袢と着物は通常より着丈を短く着つけます。
着丈はくるぶしより10cmくらい上のところに決めます。
【長じゅばん】着崩れない着付けはこちらの記事を参考にしてください。
【着物】着崩れないラクな着付け方法はこちらからご覧ください。
2.半幅帯のテの長さを60cmに決めて、背中心で止め肩に預ける。
3.前は胸に少しかかるくらいの高さで帯を巻く。
4.脇から体の中心で半分に折りあげる。
5.片方の手でテの元を持ち、片方の手でタレを持って二度締める。ギュウ!
6.肩に預けてたテを中心まで持ってきて、下に下ろし体の中心で高めに結ぶ。
.
7.しっかり締める。
8.タレ元を広げておく
9.肩より少し小さめに羽を取る。
10.取った長さと同じ長さを折って行く。
同じ方向に折って行きます。
11.背中に持って行き
12.肩に預けていたテを中央に持って行く。
13.羽を包むようにしてテを結び目に通す。
14.締める前にもう一度左右対称に整える。
15.しっかり締める。
16.二回目も同じように結び目の下に通し、しっかり締める。
17.一番内側の帯にテ先を入れて下から出して、しっかり引っ張る。
ここで、テ先をしっかり引っ張ることで、上の羽がぴったり落ち着きます!
18.テの余りは内側にクルクル巻いて中に入れる。
19.しっかりと結び目の下まで持ち上げて土台にする。
20.半幅帯の出来上がりです。
半幅帯までできました。
あと少しですよ!
いよいよ袴の着付け
1.袴を下から履いてもらい、帯が1.5cmから3cmにくらいに出る高さに合わせる。
袴の真ん中が体の中心に来るように合わせる。
2.クリップで中心と両脇を止める(両脇に2つでも良い)
3.前ヒモを後ろに持って行き、帯の羽にバッテンを掛ける。
ばってんをかけたら、そのままヒモをグゥーっと引きながら前に持って行きますよ!
4.帯に挟み込んだら、グーっと前に引く。
5.前ヒモを左胸の前で、左ヒモを上に重ねて
クリップをはずす。
6.最初のヒモと同じ高さになるように合わせて左右にグーっと締める。
7.帯の羽の下で蝶々結びをする。
8.袴の前身頃の出来上がり。
9.袴腰のヘラを着物と帯の間に差し込む
ヘラがついてないものもある、その場合は袴腰を帯の羽に深く差し込む。
10.袴腰の真ん中を背縫いにまっすぐ合わせてグッと押さえつけてヒモを前に持って行く。
11.左が上になるように重ねてひと結びする。
12.左胸の前でしっかり結ぶ。
結んだ後に、片方の手で袴を押さえながら、片方の手で結び目をしっかり引いて、ギュウっと締める。
13.左の胸で蝶々結びをする。
①右側のヒモを左に向けてたたんで羽を作り、左のヒモで結ぶ。
➁結び目をタテにして蝶々結びをする。
14.蝶々結び完成
15.結び目をヒモの長い方でかぶせる。
16.完成。
17.袴の丈
草履のときは、くるぶしの上
ブーツのときは、くるぶしより3~5cm上になる。
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【卒業式】女袴は意外と簡単|寒さ対策
式典会場は広くて寒い所もありますので、長襦袢の下に、ヒートテックシャツ(袖の部分は見えない様にめくっておく)、袴の下にも極暖スパッツを履き、ショールなどを持って行かれると良いです。
【卒業式】女袴は意外と簡単|トイレに行くときは
トイレの時に袴や着物が汚れない様に、着付けで使ったクリップを2つ持って行くと便利です。
動画をご参考にしてください。
【卒業式】女袴は意外と簡単|結び目の秘密
結びの語源は産霊(むすひ)と言われています。
これは、万物を産み成長させる神秘的で霊妙な力を表しているそうです。
古事記では、その神様が登場されます。
古来の日本では、物の結び目にも神の心が宿っていると考えられていたようです。
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【卒業式】女袴は意外と簡単|髪型2パターン
お母さんがセットしてあげれる、簡単お団子ヘアーです。
巻かなくても大丈夫です。
お嬢さんひとりでもできます。
お祝いなのでお生花を付けても華やかになると思います🌷🌸🌹
さあ、髪も出来ました!
いざ、卒業式へ!
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【卒業式】女袴は意外と簡単|まとめ
以上、袴の着付けについてご紹介しました。
まとめます。
1.半幅帯を浴衣の時の要領で蝶々結びをする。
2.袴の前身頃を下から履いてもらう。
3.蝶々結びの羽に袴のヒモを交差させて、前に持ってきて左を上にしてしっかり締めて、後ろで蝶々結びでしっかり結ぶ。
4.袴腰(袴の上部分をそう呼ぶ)を蝶々結びの上に、背縫いにまっすぐ合わせて乗せる。
5.左胸の前で蝶々結びをして、結び目を隠す。
6.髪をセットする。
お母さんが自ら勉強して、お嬢さんに着付けをして卒業式に送り出す。
こんな幸せなことはありませんね。
卒業式にお母さんに袴を着付けてもらった思い出はお嬢さんにとって素晴らしい宝物になることでしょう!
「着崩れない元は長じゅばんの着付けのコツ」についてはこちらを。
こんな感じでお伝えしました。
いつも、最後までご覧くださり、ありがとうございます。
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