京都宇治市の三室戸寺は、全国でも有名な『花の寺』です。
紫陽花の名所としても特に名高く、「あじさい園」には西洋アジサイはもちろんのこと、額アジサイや柏葉アジサイなど約50種、珍しい七段花の他、2万株の紫陽花が初夏の境内を彩ります。
…ですが、三室戸寺は紫陽花だけではありません!
新たな見どころが2022年春に開園予定の計画があります。
こちらでは、紫陽花だけじゃない三室戸寺の魅力と2022年春の耳より情報をご紹介します。
あなたの三室戸寺でのひとときのお役に立てるように願いを込めました。
三室戸寺ってこんなお寺です
朱色の山門をくぐり、緩やかな上り坂を進むと、「よう おまいり」と刻まれた石柱が参拝者や巡礼者を温かく出迎えます。
そこから急勾配の石段を上っていくと、目の前に立派な本堂が姿を現します。
約1200年前に創建された天台宗のお寺で、今は本山修験宗の別格本山となっています。
建物は寛正年間の大火や織田信長の焼き討ちで焼失し、室町時代から残る十八神社以外は江戸時代に建てられたものです。
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三室戸寺の基本情報
【境内案内図】
拝観受付でいただいたリーフレットの境内案内図を載せておきます
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三室戸寺の魅力
山門をくぐり、本堂への階段を上ると宇賀神、狛兎、狛牛や狛蛇が存在しています。
運気、勝運、金運にご利益があります。
三室戸寺のパワースポットです。
まずは、宇賀神からご紹介しましょう。
宇賀神
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三室戸寺の本堂に向かう階段を上がったところで出迎えてくれるのが、狛犬ならぬ「狛蛇」ともいえる宇賀神の像です。
財運・金運の蛇神で、頭は老翁、体は蛇で蓮に乗る姿をしています。
宇賀神のご利益
・耳を触れば福が来る
・ひげをなでると健康長寿
・しっぽをさすれば金運がつく
御室戸寺には、カニを助けた娘が蛇に嫁入りを迫られ、カニが蛇を退治したという言い伝えがあります。
娘が蛇の供養のために奉納したと伝わる宇賀神の木像(非公開)があります。
参拝者に気軽に触れてもらおうと、木像に似せた石像が新設されました。
狛兎
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本堂前には、狛兎がひかえています。
狛兎は、高さ150cm、幅90cmの御影石で作られた大きなものです。
兎は、幅60cmの大きな玉を抱いていますが、玉の中に卵型の石があり、それが立てば願いが通じると云われています。
狛兎のご利益
・願いが通じる
・兎が跳ねるように運気が上がる足腰丈夫になる
両方の穴に片方づつ手を入れて、手探りで中の玉を立てます。
なかなか難しいですよ。
後ろで順番を待っている人がいると焦ります💦
宇治は兎と縁の深い土地柄です。
以下は三室戸寺から近い宇治川沿いにある宇治神社より引用したものです。
御祭神(菟道稚郎子命 うじのわきのいらつこのみこと)が、この地に住まいを定められて、河内の国より向かわれる途中、道に迷われ難渋している時に、一羽の兎が現れ、後からついて来られる御祭神を振り返り振り返り先導申し上げたという古伝により「みかえり兎」と言われ、この後、道徳に叶った正しい人生の道を歩むよう教え諭しているもので、神様のお使いとされております。
又、菟道という字を「うぢ」と読み、内なる場所の意味を持ち、後に「宇治 うじ」という字になったとも言われている。
引用元:宇治神社
狛牛
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狛牛こと宝勝牛です。
大きく開いた口中には石の玉があり、これを撫でると勝運がつくといわれ、宝勝牛と名付けられています。
狛牛のご利益
・勝運
・ガン封じ
・病気平癒
・金運
・健康
宝勝牛のお腹の辺りに、覗き窓があるのが分かりますか?
ここから体内に収められた牛の木像を見る事が出来ますよ~♪
この木像にも次のような話が残されています。
これは、三室戸寺に観音詣でをしていたお百姓・富右衛門が、飼っていた弱々しい牛が観音様のおかげで立派になり、地域一番の牛と戦い勝った報奨金をもとに、牛の仲買人として成功したという言い伝えによるものです。
それで、口中には石の玉を撫でると勝運がつくといわれ、宝勝牛と名付けられたんだね。なるほど!
本堂
観音霊場 宇治 三室戸寺#京都 #kyoto #神社仏閣 #ファインダーの越しの私の世界 #和風 #建物 #art pic.twitter.com/oxeAQkmL9r
— 蜜まめ。 (@mitumame7777) September 2, 2018
本堂は文化11年(1814年)に再建されています。
重層入母屋造の重厚な建物で柱や梁の装飾も見事な、とても歴史ある建物です。
内部には秘仏の千手観音立像が安置されています。
御本尊の千手観音像は、厳重な秘仏で、写真も公表されていません。
ご開帳は不定期です。
前回は2009年で、なんと84年ぶりのご開帳だったとか・・!
生きている間に拝めるかどうかは運次第ね。その代わりに「お前立ち」を拝めますよ。
秘仏とは、信仰上の理由により非公開とされ、厨子などの扉が閉じられたまま祀られる仏像のこと。
お前立ちとは,その厨子の前に身代りとして安置されている仏像のことだよ。
お賓頭盧(びんずる)さん
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ちょっと見は怖いような、コミカルなお顔のこの方(≧▽≦)
人々に「おびんずるさん」と呼ばれ親しまれ、昔から今もずっと人々を救い続けてくださってるそうなのです。
正式なお名前は賓頭盧 頗羅堕と言いますよ。
賓頭盧が名で、頗羅堕が姓です。
お賓頭盧さんは、お釈迦様の弟子で、十六羅漢の一人だよ。
このお賓頭盧さんは何処のお寺に行っても大体、本堂の隅とか外におられます。
それは、お賓頭盧さんの行いにありました。
・おびんずるさんは、人前で神通力をむやみに使った為に、お釈迦様から叱責され涅槃(繰り返す再生の輪廻からの解放)を許されず、今も人々を救い続けている。
・お釈迦様に酒を飲んではいけない、と言われたのに隠れて飲んでいたのが発覚したため傍に居ることを許されずひとり本堂の前に居る。
お釈迦様をはじめ皆さまは涅槃に入られたのに、はるか昔より今もおひとりで人々の救済にあたっておられる…これを知ると、怖い顔をしたお賓頭盧さんへの見る目が違って、愛おしくなりますね
【お賓頭盧さんのご利益】
・お賓頭盧さんは神通力が強く病を治す力が強かったので「患部を撫でると治してくれる」といった風習が始まり「なでぼとけ」とも言われてる(なので、どこのお賓頭盧さんもお体が剝げておられる)
・お賓頭盧さんは病気を治すだけではなく、亡くなった人を供養する役割や、厄払いの役割を担っている。
今度、三室戸寺へ行かれたら、お賓頭盧さんにお会いになると良いですね。
本堂の外の左脇におられますよ。
十八(いそは)神社
画像がなくて、ごめんなさい。
拝観受付で頂いたリーフレットの境内案内図の拡大を載せておきます。
十八神社の現在の社殿は長享元年(1487)に建立されました。
「三間社流造、こけら葺」の本殿は、大正12年(1923年)に重要文化財指定を受けている由緒ある神社です。
場所も三室戸寺を上から見下ろすような場所にあり、三室戸寺の鎮守神でもあります。
不思議なことに「十五神」しか合祀していないのに智証大師はここを「十八神社」と名付けたそうです。
ここも織田信長に焼き討ちされて殆どの「史書」を無くしてしまったので詳細は不詳と説明がありました。
当初は三室村の産土神として祀られ「三室(御室)神社」とも言われていたそうです。
産土神とは生まれた土地の守護神だよ。
場所は、本堂の階段の左脇のスロープを上ったところにあります。
是非、お参りなさってくださいね。
池泉回遊式庭園と石庭
三室戸寺庭園 pic.twitter.com/VozcgySrks
— おお はす (@1go_ki) May 6, 2018
境内へ上がる石段の途中で右の坂道を下っていくと、「与楽園」と呼ばれる約5千坪の大庭園があります。
初夏は瑞々しい青もみじが美しく、秋の紅葉シーズンも楽しみなお庭です。
昭和を代表する名作庭家・中根金作の設計によるもので、入り口に枯山水の小庭と池泉庭園が配され、そこから広大な庭園へとつながります。
中根金作さんは「昭和の小堀遠州」と称えられた日本の造園家、作庭家の方です。
与楽園とは「抜苦与楽(ばっくよらく)」という観音様の慈悲の言葉から名付けられたものだよ。
この大庭園には、三室戸寺が「花の寺」と称されるように、四季折々に花が咲き誇り、季節ごとに異なる装いを見せてくれます。
ツツジの頃の庭園の動画です。
三室戸寺庭園のツツジを2分動画で。まだ見ごろには数日かかりますが、日当たりの良いところは綺麗に咲き揃っています。シャクナゲとヤマブキは名残。ツツジはGW前半が盛りとなりそうです。 pic.twitter.com/6qZh3UiWC7
— suizou (@suizou) April 26, 2018
紫陽花の頃
2021.6.15.三室戸寺庭園 pic.twitter.com/P37Z22A7ik
— eigadays (@eigadays) June 15, 2021
紫陽花のライトアップ
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もみじの頃
早く次の紅葉へ行きたくて我慢できない2016秋🍁
— 京都もよう(KYOTO MOYOU) (@kyotomoyou) November 14, 2016
(2016/11/13 三室戸寺)#庭園 #garden #紅葉 #giardino #정원 #taman #jardim #g… https://t.co/A91iM92UuD pic.twitter.com/pH0dSqXYff
三室戸寺はどの季節も、四季の花や紅葉など美しい所です。
7月の蓮苑と年に一度の「蓮酒を楽しむ会」
『三室戸寺』は約100種250鉢ものハスが本堂の前に並びます。
珍種の蓮の「大洒錦」や、有名な大賀ハスをはじめ、古代ハス、青円寺ハス、陽山紅、ミセススローカムなどが見頃を迎えます。
三室戸寺のハス苑の開園は、6月下旬~8月上旬頃。
見頃は、7月上旬~8月上旬です。
又、毎年7月上旬に、蓮の葉っぱに酒を注いで飲む「蓮酒を楽しむ会」が行われます。
多くの人が楽しみにしている、大変人気の催しです。
「蓮酒を楽しむ会」はこちらを。
2022年は開催されるといいですね!
三重塔と鐘楼
鐘楼と三重塔。どちらも江戸時代に建てられており、京都府の文化財に指定されています。
この塔は、元々は兵庫県佐用郡三日月町の高蔵寺に立っていましたが、明治維新後に藩主が領地を去り、廃仏毀釈の波に直撃されるようになると、高蔵寺も例に漏れず資金難に直面。苦境を脱するために、三重塔を売却されることとなり、三室戸寺が買い受けました。
廃仏毀釈とは、仏教寺院・仏像・経巻を破棄し、仏教を廃することを指すよ。
高さ16メートルの三重塔は、こうして1910(明治43)年に三室戸寺の参道西側に移築され、さらに1977(昭和52)年ごろ、鐘楼の東隣の現在地へと移されました。
何度も三室戸寺を訪ねて三重塔を眺めていますが、堂々としたその姿からは、そうした変転の歴史が感じられないくらいその場所に溶け込んでいます。
花手水(はなちょうず)
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三室戸寺には、手水に花を浮かべた花手水があります。
今、新型コロナの影響で、手水そのものを控える社寺が多くなり、参拝者に少しでも和んで頂きたい、との思いで花手水を取り入れているところが多くありますが、三室戸寺は以前から花手水を取り入れています。
三室戸寺の花手水 part2
— Keiko K (@wacamera) July 3, 2020
with #galaxys20plus pic.twitter.com/jj6jEluA5p
お不動さん(不動明王)の周りに、今の旬の紫陽花や蓮が浮かんでいます。
不動明王は、大日如来の化身とも言われている明王です。
あらゆる煩悩・因縁・苦しみを焼き尽くして、救ってくれると言われてます。
花手水の美しい動画です。お楽しみ下さい。
三室戸寺の花手水#京都 #三室戸寺 #花手水 #coregraphy #photography pic.twitter.com/UxwGiMboMP
— Hatsue (@iamhatsue) June 8, 2020
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2022年春に三室戸寺に新しくお目見えするものは?
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それは、約7000㎡の敷地に250本のしだれ梅が咲きそろう梅園です!
今春からのオープンでしたが、新型コロナ問題により一般公開は延期されました。
駐車場から見える高台の斜面に赤、白、ピンクのしだれ梅が咲きます。
三室戸寺は、つつじや紫陽花、蓮と初夏のお花のイメージがありますが、2022年の春、新たな美しい見どころが誕生します。
とっても楽しみです!
三室戸寺梅園をドローンで撮影された、美しい動画です。
どんな梅林になるのか、参考にしてみてください。
2022年の三室戸寺の新たな見どころの梅林、見事でしょうね。
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紫陽花だけじゃない三室戸寺|まとめ
以上、紫陽花だけじゃない三室戸寺の魅力と2022年春の新しい見どころについてご紹介しました。
三室戸寺と言うと初夏のお花のイメージですが、来春早々に、しだれ梅の梅林がお目見えします。
梅のふくいくとした香りの中で、新たな三室戸寺の魅力を満喫できるのがとても楽しみです!
それから、三室戸寺の周辺には、宇治市源氏物語ミュージアムや世界遺産の宇治上神社、宇治神社、宇治川にかかる朝霧橋を渡れば世界遺産の平等院もあります。
散策に疲れたら、平等院参道のスタバでカフェタイムを。
一本松に切妻屋根といった和の店構えに、日本庭園を意識して造園されたお庭は、宇治の景観に完全に溶け込んだステキなお店です♪
京都限定のスタバカードもオススメです。
京都市内とは趣の違う宇治を楽しんでくださいね。
「三室戸寺紫陽花」についてはこちらに詳しく書きましたので併せてご覧ください。
「三室戸寺紫陽花園への行き方」についてはこちらに詳しく書きましたので併せてご覧ください。
では、こんな感じで終わります。
いつも、最後までお読みくださり、ありがとうございます。
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