連日TVのワイドショーなどで報道されているジャニーズ事務所の性加害問題。組織的な規模の未成年に対する性虐待事件だと世界的にも問題視されています。第2代ジャニーズ事務所代表取締役社長である藤島ジュリー景子氏は2023年5月に謝罪動画を公開し、2023年9月には一連の問題を受けジャニーズ事務所を引責辞任しました。しかしながら藤島ジュリー景子氏は代表取締役に留まり、当面100%株主でもあり続けるとのこと。世界的にも注目される大きな問題であるにもかかわらず、残留するのはなぜなのでしょうか?調査したいと思います。
藤島ジュリー景子とはどんな人物?
藤島ジュリー景子氏はジャニーズ事務所の初代社長であるジャニー喜多川氏の死去により、2019年9月27日に第2代ジャニーズ事務所代表取締役社長に就任しました。ジャニー喜多川氏の死後、代表取締役会長兼名誉会長のメリー喜多川氏が急激に衰え、入院するなど引退状態になったことから、ジュリー氏がジャニーズ事務所の経営を実質的に担当することになったそうです。
藤島ジュリー景子はジャニー喜多川の姪
藤島ジュリー景子氏はジャニー喜多川氏の姪にあたります。
仏教の高野山真言宗米国別院の僧侶であった喜多川諦道氏と喜多川栄子さんの間に生まれたのが喜多川真一氏、メリー氏、ジャニー氏だそうです。喜多川真一氏の生まれた年は不明ですが、お2人はジャニー喜多川氏よりも先に生まれた兄・姉であると言われています。
そしてメリー氏の一人娘である藤島ジュリー景子氏は、ジャニー喜多川氏の姪となります。
藤島ジュリー景子の経歴
6歳で芸能界デビューし、女優としてミュージカルやドラマなどにも出演した藤島ジュリー景子氏。しかしだんだんと表舞台から姿を消し、上智大学を卒業後はスイスに留学。その後フジテレビに入社し、秘書室勤務を経験したそうです。1993年にはジャニーズ事務所に社員として転職。スタイリストやマネージャー、通訳等の業務を担当しました。1998年3月には取締役に就任しました。さらに、2001年新レコードレーベル「ジェイ・ストーム」の代表取締役社長へと就任します。
藤島ジュリー景子と母親メリー喜多川の確執
2003年5月にはジャニーズ事務所代表取締役に就任しますが、母親メリー氏との関係が悪化し、2008年12月に代表取締役を辞任したそうです。(取締役の役職は継続)
これ以降、ジェイ・ストームの事務所で自分の管轄していたタレントの仕事をするようになり、一時期メリー氏やジャニー氏と疎遠になったとのこと。
2014年3月に代表取締役に再度就任しましたが、メリー氏達との関係は好転することなく、ジャニーズ事務所本社に出勤せず、ジェイ・ストームの事務所で仕事をこなしていたそうです。メリー喜多川さんの激しい気性は、長年ジャニーズ事務所のタレントを応援しているファンもよく知っており、納得できますよね。
藤島ジュリー景子の代表取締役残留はなぜ?
2023年10月2日の記者会見で事務所名を変更したうえで、将来的には廃業すると発表しました。その中で、叔父や母親との確執や20代から患っている「パニック障害」についても手紙を通して赤裸々に公表する場面がありました。同情する点も多くありますが、地盤を引き継ぎ利権を得てしまった以上、藤島ジュリー景子氏が最後までその責務を全うしてゆく必要があるかと思います。代表取締役残留の理由に被害者の救済のためとありますが、そこに利権が生じてしまうのであれば、きっぱりと引責し、救済責任者として行動された方がいいのではないかと感じます。
藤島ジュリー景子が100%株主って本当?
性加害問題をめぐり、ジャニーズ事務所が設置した「外部専門家による再発防止特別チーム」による報告書にて、藤島ジュリー景子氏がジャニーズ事務所の株式の全てを保有していると記載されました。小さな規模の会社ならともかく、ジャニーズのような大きな会社でそのような形を取っているのは非常に良くないと思います。そういったものが権力の魔性を生む要因となってしまったのかもしれません。藤島ジュリー景子氏は自分1人が責任を取る形を取るのがベストだと考えたそうですが、それが一番良い方法なのでしょうか…?いま大きなマイナスを抱えている状態で株主となることを希望する人は殆んどいないとは思いますが、様々な人の意見を取り入れる意味でも、もっとオープンにしてもいいのではないかと思います。また事務所の恩恵を受けたのは、藤島ジュリー景子氏だけでは無いはずです。
藤島ジュリー景子の次に社長になった人物は?
藤島ジュリー景子氏のあと第3代ジャニーズ事務所代表取締役社長に就任したのは、少年隊として1980年代に活躍していた東山紀之氏。東山氏は現在も事務所の最年長タレントとして俳優業や司会業などを務め、活動しています。社長就任に伴い、年内でタレント業から引退する意向も表明しました。
ジャニーズ事務所の今後の行方は?
2023年10月2日今後の方針についてジャニーズ事務所は会見を開き、現在の事務所は解体すると発表しました。そしてジャニー喜多川氏と決別する決意を示すため、社名を10月17日付でSMILE-UP.と変更していくことを表明しました。そして新会社は希望するタレント個人やグループが、設立する会社と個別に契約を結ぶエージェント会社とする方針を明らかにしました。
ジャニーズ事務所には魅力のあるアイドルやタレントさんがたくさんいます。その方たちを二次被害者としないよう、温かく応援していきたいですね!
まとめ
一流のアイドルを育成してきたジャニーズ事務所。60年以上続いた大手芸能事務所でしたが、世界的にも問題だと追求される団体として注目を浴びる事態におちいってしまいました。被害者の方の心の傷を考えるといたたまれない思いでいっぱいになります。
もう2度と同じ思いをする子どもが現れぬよう、精一杯の努力をしていくことが私達にできる唯一の事なのかもしれないと感じます。過去を変えることはできませんが、未来は変えていくことができます。ジャニーズ事務所の今後を注視しながら、悪事は糾弾し、善行は応援し、子どもたちの夢をつぶさぬように見守り続けていきたいと思います。