長襦袢の着崩れない着付け方はあるひと工夫で解決!24枚のイラストで徹底解説

長じゅばん一工夫アイキャッチ画像

長じゅばんの襟がどうしても崩れる…
綺麗に着れない…

と言ったお悩みはありませか?
そんな方に向けて、今回は【長襦袢の着崩れない着付け方はあるひと工夫で解決!イラストで徹底解説】と題して、着崩れない、美しい長じゅばんの着付け方法をお伝えします。長じゅばんは、着付けの基本中の基本です。長じゅばんさえきちんと着付けることができればあとは着物を乗せていくだけです。

こちらでは、便利な和装小物を使って、できる限り簡単に着崩れない長襦袢を着られる方法をイラストを使ってご紹介します。

お洋服の感覚で、普段に着物で出かけられたら、おしゃれの選択肢が増えますよね。

着物文化を学び、和裁・着付け・呉服店の販売員など長年着物に携わりました、わたくし、れいが詳しくお伝えします。

それでは、ご一緒に。

目次

長襦袢の着崩れない着付け方|ひと工夫とは?

それは、えもん抜きという便利小物です。

あらかじめ長襦袢に衣紋抜きとヒモをつけておきます。
このひと手間だけで、初心者さんも来ている間中、美しい衿元と美しい着姿になれます
付け方もお伝えします。カンタンです。

【既製品のえもん抜きの場合】

えもん抜きは、長じゅばんの衿の背中の中心に縫い付け、ヒモは前見頃の半衿の下に付けます。(縫い方も至ってカンタンです!大丈夫ですよ~)

えもん抜きの縫い方
  1. 地衿にえもん抜きを付けます(地衿とは、半衿をめくったところにある、衿のことです。)
  2. 既に半衿が付いている状態と思われますので、半衿を衣文抜きの幅分の縫い目分をはずして、地衿を約10cmほど出して縫い付けます。
  3. その後に、半衿を乗せて縫い付けます
  4. ヒモは前見頃の半衿の下に付けます(位置は体型によっても違いますが、おおよそ腰ひもをつける位置です)

 前見頃にヒモが付いた状態です。
画像の様に、えもん抜きの中心あたりにヒモを通すところがあります。
ここのヒモ通しに、前の衿から付けたヒモを通すとえもんの抜き加減が固定され、一日中着ても崩れることがなくなります。そしてラクです。

長じゅばんにつけたえもん抜きの部分説明

衣紋抜きを作る

用意するもの

  1. 白い木綿の布 52cm×18cm
  2. 14cm×3cmの綿テープ(面テープがない場合 白い布で代用可です)
  3. 糸と針

1 布を半分の幅に折って縫い、裏返します。

縫い代1cmにして端から端まで縫います。

縫い代を片方に倒してアイロンをあて、表に返します。

2 片方の端をぬい閉じます

片方の端を1cm折り込んで閉じます。(イラストは分かり易いように赤い糸で表しています)

3 ヒモ通しの布を縫い付けます

綿テープは上下を1cm折り込みます。
あいている端の方から17cm下がったところに綿テープを縫い付けます。

4 中央と両端を縫い付ける。

返し縫いで縫い付けます。

5 長襦袢へ縫い付ける

衣文抜きのあいている(縫い閉じてない)方を地衿に縫い付けます(半衿が付いている場合は衣文抜きの幅分の縫い目をはずして地衿を出して縫い付けます)

長襦袢への衣文抜きの縫い付け位置

地衿(地衿とは、半衿がついてない状態の部分を言います)に縫い付けます。その後に半衿を付けます。

6 ヒモを作る

既製品の衣紋抜きには、ヒモが付いていますが、一から作る場合は、腰ひもの丈を半分に切って、両方衿に縫い付けます。

縫い付ける位置は、体形にもよりますがだいたい腰ひもを結ぶ位置につけます。(目安は半衿の下のあたりです)

長じゅばんの半衿の付け方

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背中にヒモを付けた既製品の長襦袢もありますが、それでは衿元が開きやすくなります。

やはり衿側にヒモが付いて両方から適度に引っ張る方が美しいです。

必要な和装小物を揃えます。

用意するもの

長襦袢と以下7点の和装小物を用意します。

  1. 和装ワンピース
  2. 足袋
  3. 補正パット
  4. 衿芯
  5. 伊達締め
  6. 着物クリップ
  7. 和装ブラ
着物を着る時に必要な物  イラスト

バストの豊かな方は、和装ブラは必須です!
豊かなバストが帯の上にドンと乗るのを防ぎ、美しい着姿にしてくれます。(帯の上にバストが乗ると、老舗の旅館の貫録ある大女将になります(≧▽≦))

服の場合は真ん中に寄せますが、着物の場合は逆で、和装ブラを付けて両端に寄せてバスト全体を平らにすると、美しい着姿になります!

他にもあると便利な和装小物はいくつかあります。ラクで苦しくない着姿の参考にしてください。

あると着付けが格段にラクになり、便利な和装小物について分かりやすくまとめました。

1.足袋を履きます。

2.和装ワンピースを着て、補正パットを付けます。
補正パット

とても大切なこと!

補正はどんな体系の方にも必要です
時々、「私は元々寸胴体型だから補正はいらない」という方がありますが、そんな方にも薄めの補正をオススメします。

なぜなら、補正をするとすべてのヒモ類が補正パットの上に重なる為に、体への負担が格段に軽くなります。一日中着物を着ても疲れないようになります。
補正はとても大切です。

着崩れない、綺麗な着姿のコツは、補正を丁寧にすることです。

3.長じゅばんに衿芯を入れる。

図のように長襦袢の左身頃を逆さに持ち、衿芯を入れて行く。

衿芯入れるイラスト
✔check

髪のセットをされる方は、長じゅばんや着物を着る前にすませておきましょう。

1.長襦袢の衿を持って後ろ手で持ち、片方の肩から乗せて、片袖ずつ通します。

コートを着るように前から回しながら着ると、着物は繊細な物ですので、身八口や袖付けなどが破れる心配があります。

長襦袢を後ろ手で持ち、片方の肩から優しく乗せて行くと、所作としても美しいです。
一度覚えて、慣れてくると流れるようにできるようになります。

2.体の正面で左右の衿の長さを揃える。

3.片方の手で衿を持って、片方の手で背縫いをつまんで下に引いて、衣紋(えもん)をこぶしひとつ分あける。

4.のど元のくぼみ(赤い印)で衿が合わさるように下前の衿を合わせる。

5.上前の衿を重ねて衿元を決める。

えりの端はバストトップにかかるように合わせると着崩れない。

6.両方の身八口からヒモを出して、後ろの衣紋抜き通し、背中で交差させてキュッと締める

7.前でしっかり結んでヒモの端はからげておく。

8.ヒモの上と下のシワを両脇によせておく。

9.伊達締めを前で合わせて、脇までスゥ~とすべらせて後ろに持っていき

10.後ろで交差させて前で結ぶ。結び目はからげておく。

11.完成!

【長襦袢】着崩れない着付け方法| まとめ

以上、着崩れない長襦袢の着付けをご紹介しました。

まとめます。

まとめ
  • 長じゅばんにヒモとえもん抜きを付けるひと手間で、カンタンに美しい衿元と着姿になれる。
  • 補正パットを使って、寸胴体形にすると着崩れを防げます(すべてのヒモ類が補正パットの上に来るため疲れにくくなる。
  • 長じゅばんは着物の基本。
    美しい長じゅばんのコツは、土台の補正(補正パットや和装ブラなど)をきちんとすることです。

初心者さんも少し練習すれば、必ず流れるようにできるようになります。
もしも忘れたら、又こちらの記事を思い出してご覧ください。

ゴールは着物を着て出かけたいと思ったときに自分でサッと着れること!

着崩れない着物の着付け方法」はこちらからご覧ください。

こんな感じでお伝えしました。

いつも、最後までお読み下さりありがとうございます。

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